今も漁業が基幹産業の長崎県南松浦郡新上五島町ですが、
かつては大型漁船による遠洋漁業が特に盛んで、
日本の漁業界でその名を知られた存在でした。
水揚げで得たお金が上五島の浦々を潤しました。
各地に立派なお屋敷が今も残るのはそのおかげだそうです。
しかし、そういったお宅が今、空き家になり、いたんでいます。
多くの場合、現在の家主は島外にいらっしゃるようです。
「このまま朽ちていくのは、もったいない」との声が多く聞かれます。
そういった中、岩瀬浦のお宅を初めて見学させていただきました。
築70年の立派な木造二階建て住宅で、リフォーム工事を施したばかり。
2階には、水産加工の賞状がありました。
「昭和3年」-。当時の長崎県知事から贈られたものでした。
古民家は先人が残してくれた有形財産でもあります。
利用可能な物件を見いだすためにも、
まずは実態調査が必要ではないかと感じます。