移住者の声ー永井さんー

profile

名前 永井 響1963年生まれ大阪出身
欣子1965年生まれ上五島出身
移住歴 H8~(東京→三重→上五島)
現住所 蛤浜在住

島の先生

移住を決めるまでは、出身の大阪や東京で約10年間アパレルメーカーの営業をしていました。25歳の頃に、先生になり教育という形で子どもと関わる仕事をしたいと思い立ちました。そこから、大学に入学して教員免許を取得し、三重の塾講師としての生活がスタートしましたが、学校の先生として教壇に立ち、子どもとともに成長したいという思いが強くなりました。先生として働くことができる場所を探した中で、妻の故郷「上五島」で臨時職員の募集があると知り、移住を決意しました。そこから島の先生としての生活が始まりました。

始めてみたら需要があった

約10年臨時教員として働いた後、自分の子どもに勉強を教えようと始めた「塾」。初期は自分の子どもの友達が何人か参加し一緒に教えていましたが、翌年から地域の情報・評判が人を呼び、生徒数が増えていきました。今も行っている学童保育も、最初は近所のお母さんが「子守りをしてくれないか?」と3人の子供を引き受けたことが始まりでした。自宅で、20人の子どもを学童で引き受けていた時期もありました。眺めているだけでは、もったいない上五島の海を体感してほしい十代の頃からしていたサーフィンを、上五島でも地域のサーファーと楽しんでいました。地域の方に教えていたことが、きっかけで「上五島サーフクラブ」を立ち上げました。サーフレッスン、SUP(スタンドアップパドル)、シーカヤック、ヨガを地元の方を含め、観光客の方にも体験してもらい、五島の海の素晴らしさを伝えています。その体験がきっかけで上五島を好きになり移住した方もいます。上五島サーフクラブ3世代に愛される永井さん最初に赴任した小学校では、何処の誰かも分からないよそ者の自分に対して、児童や親が「先生!」と慕ってくれたことがとても印象に残っており、人の優しさを感じました。今では、教え子や教え子の子どもや親がサーフクラブ、学童保育、ヨガを利用してくれていることに人の繋がりを感じます。地元の方に誠意をもって関わることで、生活がより充実する環境だと思います。今後、人口減少は止まることはないと思いますが、上五島の自然に魅せられて楽しく生活する人が増えて欲しいです。今ある自然を大切に扱い、景観を損ねないような発展を期待しています。

良い方向へ循環する島へ

ヨガを始めたきっかけは、10年前に自身の腰痛を自己流のヨガ(ビデオを見ながら)で治療したことでした。島や地方にいると「車社会」で運動不足になりがちになるため、初心者向けのヨガレッスンを始めました。最近では、ヨガに通う年配の方からも「わたしも、SUPをやってみたい!」との声が上がっています。基礎体力を備えた後に、海を楽しんでもらうことができたら嬉しいです。五島の海を活用したフィットネスなども考えており、健康であるからこそできる、人の活動の循環を生みたいと思っています。

みJOY

上五島の唯一の情報誌として、平成18年に地域の活性化の一助になればとボランティア有志数人で創刊した。「みJOY」は、五島列島の方言で「みじょか」(「かわいい」との意味)という言葉と英語のJOY=「喜び」を合わせてネーミングされました。2代目の編集長として活動しています。